[コメント] 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ(2009/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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3作品かけて続けてきた「神々と呼ばれしポケモン達」の話はタイムパラドクスの名の下に消え去ってしまうわけですね。風呂敷大きく広げたけど結局そいうオチなのかよ・・・という感じです。
しかし、前回までの2作品に比べ、今回は割とよくまとまっていた方だと思う。とは言ってもこの映画を見るコアターゲットに対してはちょっと長すぎるし、割愛出来る部分はまだある筈。
タイムパラドクスについてもいくつか不可解な点があり、例えば「雷の魔獣と魔獣使いが町を救う」という伝承。過去をサトシ達が変える前にそんな伝承が残っているというのはどうも腑に落ちない。シーナがその伝承を知っていたからこそ、サトシとピカチュウを見て、二人の存在が気になり、遺跡へと案内する・・・と話がつなげてあるのだが、このくだりは特に必要性も感じられない。サトシ達がディアルガを知っていることや、ギラティナの怒りを静めたりしているだけで充分彼らが重要なポジションにいることは分かるはずである。
また、皆既日食の下で起こる出来事も、銀の水を使う使わないという違いについては充分な説明がなされていない。シーナの話を聞く前であろうと、用意してあるなら銀の水は使うと考えるのが普通。1度目に目撃した際は、何故使わなかったのか理由がわからない。それに、あの時点で反撃を始めるアルセウスにはまだ充分な体力が残されているように見える。永い眠りに入る前に世界に壊滅的な打撃を与えかねない程のパワフルさだった。あの過去のまま進んでいって、サトシ達の未来(現在)があるとはちょっと考えられない。
まぁ、そういった矛盾とか謎というか、納得の出来ない点もあるものの、全体的には結構見られるものになっているし、楽しめたのも事実。
しかし私の中で、何よりも良かったのは「ケビン」君である。色男っぽく、シーナとセットで現れて、彼氏さんですか? という雰囲気を醸しだし、ヒカリが危険に晒されればまさに光のようなスピードでスタッと抱きかかえて救うなんて、まじかっこよすぎだろお前!! と思わせつつ、過去に行くときは置き去り。え?こいつ完全に脇役だったの? 過去から現在に戻ってきた時には「あれ、こいつ誰だったっけ?」と存在さえ忘れられかけている・・・・んだけどやっぱり彼氏じゃん!! というシーナとの熱い抱擁。大事な人なのかどうでもいい人なのかホント訳分からん。
アニメーション全体としては、前半、特に序の部分にCG色の強すぎる描写が目立ち、どうもいまいちな感はあったが、徐々に取り戻し。オープニングの主題歌をバックに行われるバトルの躍動感は大変宜しかった。
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