[コメント] パトリス・ルコントのドゴラ(2004/仏)
失望。
何十年と映画に携わってきて、何故今さら映像作家志望の学生レベルにまで堕ちてしまったのだろう。しかも、短編ならまだしも長編でやることか? この(ルコントにとっての)「夢」は実現したと言えるのか? 徹頭徹尾「なんとなく」で作られ、ストーリーなど無いも同然で、だとするならばそこには映像美ぐらいはあって然るべきなのにそれすら認められない。仮にこの映画から、いくつかのショットの順番をこっそり入れ替えたとする。ルコントはおそらく気付かないだろう。つまり、これはそういう映画なのだ。
オレなら、いきなりやってきた外国人に勝手に「映画/芸術の素材」として利用されたくはないな。あと、普通にいつも通り生きてる(生活している)だけなのに、大げさな音楽をバックに流されたくもない。ルコントは、まずカンボジアの人々(に限らず外国人)を「人間」として扱えるようになってから出直した方が良い。まるでライオンやキリンを撮るような制作態度に失望した。
頭をカラッポにして観たとしても、映像も音楽も大したことない1時間強は、やはり苦痛でしかない。(同じくセリフのほとんど無い)『ハックル』の方が数十倍マシ。
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