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[コメント] REDLINE(2010/日)

新しいと言うよりむしろ懐かしさを覚える作りですな。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 まるで一枚絵のような美麗な絵ながら見事に流麗に動くアニメーション。タイムマシンで連れてきたかのようなリーゼントスタイルの主人公。いかにも単純そうな物語…なんというか、80年代のOVAをリアルタイムに観ていた世代には、心臓直撃のような作品だ。

 なんかこの作品の煽り文句には“新しい”が踊っていたが、実際には私のような世代の人間をターゲットにしたとしか思えない、言うなればノスタルジックな作品だ。  そんなものを最新の技術を惜しげもなく使って作ってしまったスタッフにはまずは拍手を送りたい。

 …拍手は送るが、同時に80年代OVAに苦い思いをさせられたことまで思い出させてくれたことにはちょっと恨めしくも思うが(笑)

 …そんな具合の作品なので、本作の中身は、一言で言えばシンプル。  物語のフローは5年に一回の大レースがあって、主人公がそれに勝つ。それだけ。物語内容はそのまんま「チキチキマシン猛レース」。

 その中にそれぞれのレーサーにまつわる色々な人間関係の話が入ってたりするけど、メインはあくまでレースのみ。その演出にだけ力を入れて作られてる作品である。

 これは悪い事じゃない。余計なものを入れず、見栄えだけに特化すれば、それは日本のアニメーションに敵はない。ましてやマッドハウスが渾身の力を込めて作ったのだ。ヘタる作品のはずはない。特にアニメーションに慣れている人だったら興奮は必至。明らかに狙いすぎの海外市場も、これだったら充分だろう。

 深いものを求めず、時にはシンプルにスカッとしたい。と言う人にはお勧めする。出来ればでっかい画面で音響も最大にして。

(評価:★3)

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