[コメント] ミスター・ノーバディ(2009/仏=独=ベルギー=カナダ)
ニモ役のジャレッド・レトは今回も過去の作品に引きずられずにあらゆる時代の主人公の姿を難なくこなしてしまっていて感心する。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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幾つもの人生を歩んだ男の人生の回想を描いたSFファンタジードラマ。
結局のところ、3人の女性との恋愛や結婚生活のシーンでアンナやエリースとの結婚生活のエピソードはニモの妄想で、メインながらあまり割いている時間が少ないジーンとのエピソードがニモにとっては現実の人生に近いのかなと思ってしまう。
そう思って見ていると、ジーンと居る時のニモの様子が1番楽しそうではなさそうだし、銃殺されるという自身の死の展開が入るのはジーンの時だけなのも、彼女との結婚生活の空虚ぶりを表しているのかなと思ってしまう。
その反面、アンナとのエピソードが非常に多く割かれているのは、彼にとってそれだけアンナとの出会いが至福の出来事で同時に未練のある別れ方をしたのだろうなと思わせるし、エリースとの間にはいざこざばかりなのも、それだけ彼女との間には実際にもトラブルが絶えなかったのかなと思わせる。
そういう風に、ニモが自分のそのまま語る分には何も無い人生をあえて大袈裟にファンタジックに語るという解釈の元に見ていると、この映画の展開ぶりは、かなり『ビッグ・フィッシュ』に近いものがある気がする。
ニモ役のジャレッド・レトは今回も過去の作品に引きずられずにあらゆる時代の主人公の姿を難なくこなしてしまっていて感心する。
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