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[コメント] スーパー!(2010/米)

月曜日にメンズデーなるサービスデーを設ける殊勝な心がけの映画館「シアターN」にて観賞。劇場は“如何にも”なボンクラ男子でほぼ満員状態(笑)
田邉 晴彦

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







序盤の「人生で最も輝いていた瞬間」から始まり、エレン・ペイジのベイビーフェイスに似合わぬ怪演(キャシー・ベイツの末裔か!)にて場内の(笑)は最高潮に達する…も、その後のシリアスな展開に(笑)の嵩は徐々に下降線をたどり…ラストを迎えるころには通夜のように静まり返っておりました。これこそが本作の狙いなんでしょうね。

類似作として想起されるのはやはり『キック・アス』ですが、実際観てみれると全くの別物だと感じました。

キック・アス』が「虚から生まれた実」として主人公=ヒーローを活躍させることで、映画的快感を観客に提供したのに対して、本作では「虚に隠されていた実」として、正義の名のもとに繰り返される暴力の残虐性を描くことで、明らかに意図的に観客にカタルシスを与えない作りにしています。

おバカコメディの形(ナリ)をしたインテリ映画なんでしょうね。実にうまい。しかしまあ…「スッキリしねぇよ…」というのが本音ですね(笑)

ちょくちょく挟んでくる過去作へのオマージュはなかなか楽しいです。『ショーシャンクの空に』(「刑務所でカマ掘られる」「本をのせたカートをおして一生を刑務所で終えたくない」)とか『ウォッチメン』(ロールシャッハの日記のマネ事)とか。終盤で『ダークナイト』も入ってたかな?

クレヨンしんちゃん』ぽい、線の粗いアニメーションも結構好みでした。

そんなところでしょうか。

(評価:★3)

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