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[コメント] スープ〜生まれ変わりの物語〜(2012/日)

ソビエト映画みたいな安い設定で結構楽しめる。
torinoshield

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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まあ隙がかなりある映画だ。父親と娘の葛藤のバランスが、というか背景がろくに描かれていないしもし描かれたらそれはそれで矛盾が出そう。主人公が生前やたらとありとあらゆる人から嫌われているが正直はっきりと演出臭がしすぎてうんざりする。そもそもその後に起きるイベントもろもろにこういう設定全然いらないし。

本当はこういう裏設定は描かなくともちゃんとしておけば色々なセリフに影響が出るはず。それがないから「心配な父親」という演技が(大げさにしなくてはならず)難しくなってしまう。演出上やたらと悪態をつく関西風のチンピラみたいなのが出てくるがこれも深みがないからほんとに何も考えていないチンピラにしか見えない。お前らはデモやってる中国人かと。

まあただねえ、あの世に行ってからワクワクロードムービーですよ。しかも現世に戻ってきて父親が娘より若くなったりオヤジがギャルになったりするのは企画的にヒットでしょう。そもそも主人公たち(生瀬・小西・松方)が後半全然スクリーンに出てこない!ココら辺は素直に面白かったし前半のパワハライライラ感がかなり薄れたわけで。もちろん最後の娘へのメッセージなんかはかなり泣いた。父親の娘へのこだわりは前半全く感じないのだが結局長い事あの世を旅して苦労してというその時間を共有したことでようやく感情移入出来るという結構ギリギリ感ありますわ。

しかしいくら父親が嫌いでも弁当をゴミ箱に捨てるのはやめようよ。あとでスタッフが美味しく頂いたとは思えないんだが。ちなみに生瀬さんも後で完成したのを見てショックだったらしいです。

(評価:★4)

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