コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 北国の帝王(1973/米)

よくもまあこんな濃い面々ばっか集めて作る気になったもんだ。きっと撮影中も全然息抜きできなかったでしょうね。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ところでこの作品だが、設定が極めて馬鹿馬鹿しい。ここでマーヴィンとキャラダインが争っているものは、何の価値もない尊称であり、それが得られたからと言って金が得られる訳でも、仕事にありつける訳でもない。せいぜい無賃乗車が出来るかどうかというだけの話。掛け値無しに無意味なものに命まで賭けてるのだ。映画としてはあっけにとられるような凄い設定だ。やってる二人も完全に馬鹿。

 しかし、馬鹿だからこそ燃えるというものも確かにあるのだ。

 人は馬鹿をやって一人前。端から見てどれだけくだらないと言われようとも、決して妥協できず、プライドを保ち続ける心の強さ。それが心を打つ。それが本当に「格好良い!」と思える人間は、少なくともかなりの数存在するはずだ。少なくとも、高校時代にどうやったらキセル乗車できるかを友人達と熱心に話し込んでいた過去を持つ身としては…

 敢えてそんな素材を選び、手を抜かずに作ってしまったアルドリッチという監督の姿を本作で垣間見ることが出来るし、こういうのばっか作ってるから“男汁監督”などという尊称を与えられる事になるのだろう。少なくともここでのマーヴィンが与えられているAナンバー・ワンという称号は、映画界においてはアルドリッチが受けるべき称号なのだろう。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。