[コメント] ムード・インディゴ うたかたの日々(2013/仏=ベルギー)
映像面はゴンドリーらしさを堪能できるが、『僕らのミライへ逆回転』の時のようなホロっとさせる人情味があまりないので、感動のレベルには達してない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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一組の男女の恋の悲劇を描いた、SFファンタジー恋愛映画。ボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」を原作としている。
オープニングからミシェル・ゴンドリー監督らしい、CGに頼らない手作り感の持ち味のある舞台装置や美術、奇想天外な映像表現が展開される。最初から最後まで監督のやりたい映像で一貫してる感じで、同監督『恋愛睡眠のすすめ』を髣髴とさせる。
ゴンドリーの映像表現が好きな人には今回も充分楽しめると思う。
ただストーリー面に関しては、キャラクターの感情表現がやや伝わりきらないまま終わってしまっている点が残念。
例えば、コランの友人のシックが哲学者に狂信的にのめり込み、コランからもらったお金すら哲学者のグッズにつぎ込んでしまう姿をコランが心配する描写があるが、他の知り合いがその点でシックを罵倒したりするような様子がないのは不自然。また、終盤のクロエの葬儀も、本来は良い葬儀を挙げられないという切ないシーンだと思うのだが、後味の悪さの妙味無く終わってしまう。
映像面はゴンドリーらしさを堪能できるが、『僕らのミライへ逆回転』の時のようなホロっとさせる人情味があまりないので、感動のレベルには達してない。
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