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[コメント] 新仁義なき戦い 組長最後の日(1976/日)

皮肉が効いた物語なんだけど、最初に持っていたパワーは既に消えてる。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 新シリーズも3作目となり、広島、北九州と来たら、次は当然大阪。ただし主人公は北九州出身とのことなので、菅原文太は前回に続いて博多弁で演じている。今回の菅原文太はこれまでの“仁義”からは随分離れたところにいて、まるで鉄砲玉のような役割となっていたため、かなりその造形に違和感もあるが、同じ監督と同じ役者でこれだけ違った造形となるのが面白いところだ。

 それでこの話の面白さでもあるが、主人公である菅原文太が最後を締めない。最後に敵組長を倒したのは名も無きちんぴらってのも、物語としては皮肉が効いていて面白い。

 尤も、最早最初のシリーズが持っていたポテンシャルを既に失い、抜け殻のようになってしまっていたからこそ、こういう搦め手の物語に逃げざるを得なかったのか?とも思う。

(評価:★3)

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