[コメント] ザ・プレデター(2018/米)
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SFアクション作品が花盛りだった80年代に作り出されたモンスター達は、既に30年も経過して現役で活躍中。特にエイリアンとプレデターは定期的に作られるヒット作となっており、『エイリアンVS. プレデター』(2004)および『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』(2007)として競作もしているくらい。
そんな二大シリーズの片方が今もまだ充分現役でやれているというのがまず嬉しいところ。
そして本作で嬉しい点はもう一点ある。本作が完全に『プレデター2』(1990)の続編になっていたところ。
後にいくつもの派生を作ったプレデターだが、最初の『プレデター』(1987)と『プレデター2』の2作に関しては基本に忠実に作られているのが特徴である。
ファーストコンタクトを扱ったSFアクション作品は50年代の頃から培ってきた基本というのがある。
概ねそれは、異星人は隠れて行動しているのだが、主人公が他の人物よりも少しだけ早く出会っていて、そこから生き延びたことでほんの少しだけ知識を持っていること。そしてその知識によって逃げ回ってる内に、徐々に攻略法を見つけて反撃に移るというパターンである(パンデミックものの作品にも共通する)。
基本最初の2本の作品はこの定式に則って展開していく(『プレデター』の場合は主人公がやたら強いので、旧来の作品とは一線を画してるところはあるが)。
そして本作にはまさにその展開が待ってた。ホルブルックでは線が細すぎるように思えたけど意外にマッチョ役がはまってたし、仲間達の協力と息子の知識が加わることが本作の持ち味だったので、これくらいで丁度良かったのだろう。
プレデターの造形もこれまでと大きくずれることはなく、いかにも80年代の頃から変わってないと安心出来る存在感。
だから概ね安心して観ることが出来る。
でも、その「安心」というのがちょっと曲者かもしれない。80年代リアルタイムでプレデター観ていた世代には嬉しいが、2010年代の人たちに、前知識無しでこれ見せたら反応してくれないのじゃないかな?
似たようなものが多すぎる上に、演出も古くさいという根本的な問題があるから。 これを真に楽しめるのはノスタルジーを持ったおっさんばっかりのような気がしてならない。
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