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[コメント] 007/リビング・デイライツ(1987/米)

鉄人ボンドが大活躍する力作。問題は,セクシーさが微塵もない犬顔ボンド(T・ダルトン),美しいが清潔すぎて色気に欠けるボンドガール(M・ダボ),そして徹底したシリアス路線を許せるかどうか?だと思う。
ワトニイ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







正直言って,犬みたいな顔のティモシー・ダルトンはあまり格好いいとは言えないが,原作のイメージにはかなり近いと思う。それに見慣れれば,そこそこ格好いい(笑)。

ストーリー展開はシリーズ中でも相当しっかりしている方だし,ボンドも秘密兵器に頼らず大活躍するしで,かなり面白く仕上がっていると思う。クライマックスも,飛行機から垂れ下がった網の上での対決という一見まどろっこしそうな設定ながら,なかなか緊迫したシーンに仕上がっている上,敵を倒した後に飛行機が岩山に激突しそうになるという”もう一波乱”もちゃんとあって最後まで見せてくれる(その後に将軍との対決もあったけど,これは蛇足でしょう)。

007って所詮フィクションなんだけど,秘密兵器に頼り過ぎた作品が”絶対にあり得なさそうなマンガチックな話”になってしまっているのに対して,この作品はフィクションながらもそれなりに現実味があり,なおかつ面白さは損ねていないという点で大いに評価したい。まあ,この辺をどう見るかで,この作品への評価は分かれるでしょう。

ただ,唯一残念なのは,敵に囲まれ苦戦しながらも余裕を見せて微笑んでネクタイを直したりするボンドのダンディさこそ,007の最大の魅力の一つだ思うのだが,この作品はシリアス路線に傾き過ぎて,そうした魅力が薄くなっていた点である。

また,裏でセコくあくどいことをしている将軍など悪役がすごくチンケなのも気になった(だから,名前も覚えていないのだろう)。

それと,ボンドガールのマリアム・ダボはとても美人だと思うが,清潔すぎて色気に欠けるような気がしてならない。ボンドガールって,やっぱりもう少しグラマーでセクシーじゃないと…。秘密兵器はさておいても,これだけはお約束でしょ?

もう一つ,007は,この作品や『女王陛下の007』ように雪国中心に活躍する話より,『ドクター・ノオ』のように南国で活躍する話の方がいい。なんと言っても,ボンドガールが水着で活躍するから(笑)。

(評価:★4)

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