コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 226(1989/日)

金の無駄遣いとはこのこと。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 日本初のクーデター事件を総力を挙げて実写映画化した作品で、豪華スターの共演で事件の顛末を余すことなく描いた作品。1989年邦画興行成績6位と健闘。

 …その心意気は認めよう。そして当時日本映画界にあってトップランナーであった五社英雄に監督させたと言う事も認めよう。

 しかしである。はっきり言ってしまえば、本作は金の無駄遣いだった。おそらくは製作費も回収出来なかっただろう。

 とにかくいろんな意味でもったいなさ過ぎた作品とは言えるだろう。当時の大スターが総出演し、演出的にも金が随分かけられているのはよく分かる。しかし、彼らの登場があまりにも刹那過ぎて、キャラの印象を留めるよりも「ああ、この人はこの役で出てるんだ」としか思えないような演出はいくら何でも酷すぎだろう。しかも事件そのものを追うため、中心人物が分かりづらい。本来だったら、これは中心人物を定め、その視点で見させるべきだったのだ。ところがそれが無いお陰で状況が分かりづらいだけで、ただ動く人を見ているに過ぎないものにさせてしまった。説明も短すぎる上にぶつ切りなので、とにかく分かりづらい。

 キャラについても、誰一人高揚感が感じられず、全員抑えた能面のような姿で淡々と演じているので、盛り上がり所が全く分からず。

 大体この軽佻浮薄を是とする時代(良い意味でも悪い意味でも)に、歴史的視点を欠いた作品を投入して果たして本当に売れると思っていたのだろうか?観させようとする世代も分からず。

 ただ、オールスター共演作品だけに、奇しくも役者の新旧交代を印象づけることが出来た。と言うことだけは評価して良いかな?

(評価:★1)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。