[コメント] 226(1989/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
結局俺は「青年将校たちのクーデター」と言う、一種の学生運動的な「若さと旧体制の衝突」みたいな熱さを期待して見に行ったのだけど、ここにあるのは、その手の熱さではなくて手堅くまとめられたストーリーでしかなかった為、それでは将校達が計画通り「天誅」を行っていく2月26日の朝方の様子などにカタルシスが全く感じられないのが寂しい。
2月26日から終了までの3日間ではなく、そこに至るまでも時間軸通り描かなければ、投げ槍に挿入した女性との「別れ」のシーンなどの必要性が希薄になり、物語として深みが出ないのは当然ではないか。題材が題材だけに非常にもったいない作り方をしてしまっている。
僕は日本史をサボりまくっててよく知らないのだけど、もっと硬派な世界を期待していたのだけど、コレじゃ硬派も糞も無いよ。真似事してるだけにしか見えない。勿論、真似事自体カッコイイから、そう問題でもないかもしれないけど、でも、やるからには徹底的に創作者としての想像力を用いて、漢達の熱い心に涙できる程の密度の脚本を生み出して欲しかった。女性との「別れ」で涙を誘う、なんて安直過ぎる。そんなの今時マイケル・ベイぐらいしかやらねーだろ。(とか言いながらあのシーンで大泣きしてたのは僕です・自爆)
◇
大寒波の東京。飢えと極貧に喘ぐ国民たち。自分達が作った米も食えず、貧しい暮らしを強いられ、植えた体に鞭を売って、誰のためか分からない作物を作り続ける。家族のために自らの体を売ってまで生活する女達。その傍ら、国民たちが総動員で「戦争中」と言う異常状態を支えているその傍らで、金持ちドモは裕福に生活して、今日も高い酒を飲んで笑っていやがる。
祖国を思って反逆罪として捉われ、死刑に処される。作品の良し悪しに関わらず、俺はそこで涙せずに居られなかった。
本気で国を憂いて決起したクーデター。結果は反逆罪。何が正しいのか、誰も答えは出せない。
だが、コレだけは言える。国を担っている人間たちが本気で憂いて居るのに、耳を貸さない人間が国を操っているのなら、そんな物、敗戦して当然だ。
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