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[コメント] 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ(1974/日)

いくつか新機軸が散見できる作品ですね。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 吉永小百合を二度目のマドンナに迎えた作品で、色々新機軸を持ち出しているのが本作の特徴。最初の寅の夢が現実の物語に影響を与えたり、『柴又慕情』(1972)でのマドンナだった歌子を本人役で再登場させたり(複数の話でマドンナになる女性はいるが、同じ役で出ているのはリリー役の浅岡ルリ子と本作の吉永小百合くらい)、なかなか面白い話に仕上がっていた。

 『柴又慕情』で親の反対を押し切って結婚した歌子がこんな事になっているのはちょっと驚かされるが、多分それは前回できなかった親と子の和解を前面に出してみたかったんだろうと思える。ここでの吉永小百合もなかなか良い役やってるし、古いタイプの親父さんが、自分の方から手をさしのべるシーンは、なんかとってもほっとする。そこに相変わらずの空回りぶりを見せてくれる渥美清の狂言ぶりも、この辺ではまだ良い味になっていたし。

(評価:★3)

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