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[コメント] 男はつらいよ 寅次郎物語(1987/日)

いつも旅の空にある寅さんだが、旅そのものを題材としたのは本作だけじゃないかな?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 この年公開された前作『男はつらいよ 知床慕情』に引き続くようにシリーズ中特異な位置にある作品。なにせここには表だって恋愛感情は存在しない。その代わりとして既に夫婦になってしまってるけど(笑)

 本作はラストが良いよ。追いすがってくる子供を突き放すなんての、寅さんらしくなく、そして一番寅さんらしくて。

 寅さんには分かってたんだな。子供にとって一番良いのは、実は「おとうちゃん」である自分を忘れてしまうって事が。たとえ恨まれたって、自分の幸せより、他人の幸せ望む。良いじゃないか。

 それだけじゃなくて、本作はちょっとした思い出もある。学生時代に北海道までバイク旅行に出かけ、帰りにフェリーに乗った際、船のスクリーンで上映していた作品だった。その時までにシリーズはさほど観ていなかったけど、なんだか意外なストーリーで、かえって興味が惹かれた。

 これまで作品名が分からなかったが、たまたまテレビで放映していて、やっと再会できた。

 寅さんは常に旅に出ているけど、旅そのものを題材とした作品って実はこれだけなんじゃないか?…全部観終えるまで結論は待たないといけないけどね。

(評価:★3)

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