悪行善人か、善行悪人か。誰かのしあわせは誰かのふしあわせ。誰かのふしあわせは誰かのしあわせ。儚いパーフェクトワールドの夢をみた親子のロードムービー。

ラストシーンから始まる構成が生きていた。悲劇へと向かっていくと分かっているだけに、作中の２人のふれあいが切なく痛々しい。 ブッチには、２人旅を始めた時からサングラスの奥に悲劇のラストシーンが見えていたのかもしれない。

コビン・コスナーの悪役って事で話題になったけれど“悪役”って事だけでくくりきれない難しい役柄をこなしたと思う。

クリント・イーストウッドの監督作品（『ガントレット』『許されざる者』『スペース　カウボーイ』など）は、設定やストーリー自体はいいのに実際見ると思ったほどでもないものが多い。この作品は唯一ヒットだった。