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[コメント] 再会の街 ブライトライツ・ビックシティー(1988/米)

人から見れば大成功した俳優がこんなほろ苦い現実を見せる。その意味を考えさせられる。
torinoshield

大成功した俳優とはもちろんマイケルの事だがこれは他の人から見た場合だ。こういう仕事をやっている人は大抵そうだがそのジャンルのマニアが高じて、というパターンが多い。好きな映画は社会派シリアス系だけどたまたま当たったものがホラー。続々ホラー映画のオファーが来て大成功・・・なのか?

まるで政治部に物書きで入りたかったのにスポーツ部に配属になって当たった新聞記者の様なものだ。実はそういう人はどんなジャンルでも非常に多いと思う。

そしてそれよりも多いのはあくまで最初に目指したジャンルで成功しようとがんばるが所詮マニアのジャンルである。市場規模が恐ろしく小さい。成功はほとんど0%に近い。

マイケルがこの映画を選んだと言う事は彼も映画マニアであり、それでいて違うポピュラーなジャンルで成功した後ろめたさの様なものを感じる。自分と同じ俳優業でマニアなジャンルでがんばっている(つまりはあくまで他の大手ジャンルに移行せず)人達に対する答えというか・・・。いや、答えではないな。一歩間違えば彼も主人公と同じ道を歩んだだろう。そういう人達に強く共感出来るのだろうな、金持ちになった今でも。

もし彼が違うジャンルでの成功を目標としていたのなら未だに彼は映画の主人公と同じ境遇なのかもしれない。というか、多分そうなんだろう。だから観た後の感想がとても他人事とは思えないくらいブルーになるのだろうし。あれは多分本心の演技なのだ。

(評価:★3)

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