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[コメント] ガタカ(1997/米)

感動した!ハンディキャップに耐えてよくがんばった!!ビンセント!
大魔人

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 まず、この映画のテーマの一つとして、「欠点を捜すことに躍起になっているから真実が見えなくなる」というフレーズがある。とてもとても重い言葉だ。

 こんな話をして真に恐縮なのですが、僕は、小学校から中年の今に至るまで野球を続けている。長い野球人生の中で、プロ選手になった人間とも対戦した事もある。当然のことながら力の差は歴然!比べるまでもない。1968年生まれの大阪育ちの僕の周りには、小学生になると判でおしたかのように相当な人たちがこの野球の世界に飛び込んできたものである。実力的には、大半がどんぐりの背比べ程度のものだ。

 日本という国に住む人がそうなのかもしれないが、野球の指導者たちは、「こいつは、肩が強いからこの部分を伸ばしてやろう」なんて発想はない。「お前は、これこれができないからこれを練習しろ」そして、平均的な実力をもったプレイヤーを大量生産することしか出来ない。肩が強いだけでは野球選手になれないという考えなのだろう。

 僕の歩んできた野球の中にエリートや名門という文字はない。中の下の実力というチームの中では、小学校:ベンチウォーマーに近い 中学校:ようやくレギュラーに 高校:エースピッチャーに 社会人(草野球):エースで4番に という感じ。僕は、人に比べ、運動(神経)も勉強もかなり習得に時間がかかり、世間でいうドンくさい人間に分類される人種である(これは、自信を持って言える)。僕の小学校時代は、指導者・自分の親にまで「ダメなやつ」と言われ、僕も「俺はそんなもんなんだろう」と”思い込んでいた”ことをいまでも鮮明に覚えている。  当然、僕のような実力で生まれた人間は、小学校で野球なんてやめていてもなんら不思議はないのだが、親の「折角続けてるんやから」の一言で惰性でやっていたことが功を奏しはじめる。小学校時代、僕以外のレギュラー選手は、大半が野球を続けなかった。僕は、確かに中学時代に何か少し掴んだ(ような気がする)。  そして、高校入学。小学校時代にレギュラーだった人との再会。  また彼と一緒に野球をする事になったが、彼と僕の実力は明らかに逆転していた。そう、彼は中学校時代野球から離れていたのである。それから、僕の考えが野球のみならずあらゆることに対して変わっていったことも鮮明に覚えている。たとえ「ぼんくら」とありがたくない評価を受けている人間でも、取り組む姿勢と継続性を追及していけば、自分でも思いもよらぬ成果があげられる”かも”知れないのだ。と。  当時、ともすれば「どうせ俺なんか」と”思い込み”ながら野球をしていた俺がいる。でも今は、「夢を掴むんだ!」ではないが「努力して成し遂げたい!」と前向きに物事に取り組んでいける人間になりたいと真剣に思っている。

 長々とどうでもいいことを書いてきたが、そういう意味でビンセントを見て素直に感動した。確かに、思いが強いからと言って、飛行士のトップパイロットはやりすぎかもしれないが、まあそこは映画の世界です。僕もさすがに、その気でがんばってたら、対戦したあいつらのように「プロ野球選手になれてたかも」とは、努々思いませんしね。。。。。

 それから、ジュード・ロウよかったなぁ。彼が2位にしかなれていないことも徐々に効いてきますよね!

 最後に、運動神経が悪かろうと、強い体に生んでくれた、そして、僕に野球を与えてくれた両親に感謝したいと思います。

(評価:★5)

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