[コメント] D.N.A.(1996/米)
人獣の造型の不気味さ、モロー博士の異様さばかりが強調されがちだが、自らの支配欲に囚われる人物の浅はかさが主人公の視点で淡々と描かれなかなか興味深かった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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海で遭難していた男が救助された島で体験する島の住民の人獣たちと人獣を創り出した博士との間の秩序の崩壊を描いた人間ドラマ。H・G・ウェルズ原作の「ドクター・モローの島」の三度目の映画化。
一見すると、人獣の造型の不気味さ、モロー博士の異様さばかりが強調されがちだが、よく見ると、自分に逆らう人獣をなんとか手なずけようとするモロー博士や、モロー博士に逆らい新たな支配者になろうとする人獣など、自らのエゴに囚われたばかりに悲劇を迎える人物の浅はかさが主人公の視点で淡々と描かれなかなか興味深かった。主人公が助けようとして結果的に誰1人救えない姿も印象的。
しかし、モロー博士と彼に従っていた人獣との間の暴動を中心に見た場合、ヴァル・キルマー演じるモンゴメリーの存在がどうにも中途半端な存在なのが少し気になった。
役者としてはアイッサ役のフェルザ・バルクが野性味を秘めた女性を魅力的に演じていて素晴らしかった。
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