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[コメント] 私を野球につれてって(1949/米)

内容自体は過去のミュージカル映画の王道を行っているが演出面では他の作品との大差を狙ったのか楽しませられる。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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恋愛ドラマとミュージカルを織り込んだ野球映画。ミュージカル映画ファンならフランク・シナトラジーン・ケリーエスター・ウィリアムスという豪華なメンバーが出演しているあたりから必見だがストーリー自体は過去のミュージカル映画の王道を行った内容なので盛り上がりに欠ける。しかしキャラの個性が強くジーン・ケリーエスター・ウィリアムスの組み合わせフランク・シナトラベティ・ギャレットの組み合わせという設定が面白く印象深い。シーンの演出面でも他の作品との大差を狙ったのか楽しめる。例えばエスターが演じたヒロイン、キャサリンの男にも容赦ない態度やベティ・ギャレット演じるシャーリーの男勝りな追っかけぶりは面白いし、賭けに勝って大金を手に入れるためにジーン演じる野球選手をはめる男の悪ぶりのしつこさも良かった。また普段なら終盤で展開が逆転する事が多い恋愛シーンを中盤にした事や下手に展開をダンスシーンもってこなかった事にも関心。ミュージカル映画好きには物足りなさを感じるが普段のミュージカル映画の定番どころの演出を抑えて違う演出法を使ったことには好感が持てる。しかしラストが無理にドタバタコメディの展開にもって行き過ぎて無理矢理ストーリーを終わらせた感がありジーン・ケリーミュージカルならでは爽快感がなかった。ミュージカル映画としてはダンスシーンを控えた分評価が分かれるところだがミュージカルならではの見所は結構あるので取り合えず楽しめる。しかしストーリーが王道を行き過ぎた分演出面での面白さが多少霞む作品である。

(評価:★3)

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