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[コメント] 長くつ下のピッピ(1997/カナダ=独=スウェーデン)

原作の枠だけ取り出して肝心の一番大切な部分を入れてないなんて、無意味にもほどがある。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 私の敬愛する童話作家の一人、アストリッド=リンドグレーン原作の映画化(アニメ化)。大昔、NHKのドラマでやっていたテレビドラマを思い出すなあ。「トゥラホップ、トゥーラララー」ってやつ。

 だけど、観始めて、なんか違和感を感じてしまった。海外物のアニメだからか?

 いや、違う。これはピッピ自身に魅力がないんだ。

 原作のピッピは確かに非常識な女の子で、町中を混乱に陥れるが、根が善人で、決して自分勝手なだけじゃなく、相手を労る部分を持っているし、どの物語をとっても、必ずハッピーな結果になっていた。

 しかしながら、ここでは単なる勝手な女の子としてしか描かれていないし、二人組の泥棒や意地悪なおばさんも、ただピッピに混乱させられて終わっている。町を混乱に陥れ、そのフォローが全くないのは問題あるぞ。

 ピッピという女の子を魅力的に描けることがこの映画の重要な部分だったはずなのに、それができなくて、何の映画化か。勿体ないな。

(評価:★2)

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