[コメント] ディープ・インパクト(1998/米)
意外に力作。ただし,人類が滅亡の危機に瀕する話じゃなくて,アメリカ人の,アメリカ人による,アメリカ人のための危機回避ミッションの物語。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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大統領のセリフに何度か出てきた「ロシアの協力を得て」「ミッションには,ロシア人の宇宙飛行士も乗船」というフレーズがすごく気になってしまった。『猿の惑星』の時代から,アメリカ人にとっての地球とは,自分たちの国と,あとはせいぜい(それなりに対等な立場に立てる)ロシア(ソ連)くらいしか頭にないのね?と。(詳しくは『猿の惑星』のレビューをご覧下さい。)
それと,ああいう危機的状況の中で,一般市民の中から抽選で80万人を選ぶというやり方に,殆ど不満が出ていなかったのも不思議。日本ならとても考えられないし,さすがにアメリカだってもっと騒ぎになると思うけど。マスコミをはじめ批判する人たちが描かれていないのは,なぜだろう?
肝心のストーリーの方は,クライマックスのSFXシーンが霞んでしまうくらい(意外にも!?)人間ドラマが描かれていて,良かったと思う。もっとも2時間の中で粗さは否めなかった。欲を言えば,ラストで自ら犠牲になる道を選ぶメサイア(宇宙船)の乗組員たちの心理や大統領の苦悩,一般市民の中で選ばれた人と選に漏れた人との葛藤などをもう少し描いてほしかったが,先に『アルマゲドン』を観てしまうと,これでも上出来ではないかと思う。
そうそう,この映画にとって最大の幸運は,同時期に『アルマゲドン』が公開されたことではないでしょうか?(笑)
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