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[コメント] フレンチ・ドレッシング(1997/日)

90年代の台風クラブだ
FRAGILE

いじめられっ子の男子高校生とそれを見ている女子高生、それに教師の3人が奇妙な共同生活を行うひと夏の物語登場人物はどれも奇妙で、ただそれがとてもリアルで、次に何が起こるか画面から目が離せないそれを支えているのが演技陣モデル界のアイドル、櫻田宗久はアイドルらしからぬ役柄をきちんとこなしているし、阿部寛はウドの大木のようだったのがいつの間にこんなに画面を引き締めてくれるようになったのかさらに唯野未歩子のとても細い手足と体がとても現実離れしていて魅力的家庭や大人がほとんど出てこないこの物語は何かに飽き足らない現在の生活を捨てたいと考えている少年少女、教師による家族再生の物語として読み取ることができるそれが夏、一種暴力的な雰囲気に流されて行くところはもう15年くらい前の作品になる「台風クラブ」と通じるところがあるように思えた違っているのは観る側のぼくが作品の中の少年でなく、教師の方に近くなっていることだまた、この作品も原作はコミックのようだが、特に意識する必要はないただ、こうした物語がコミックによって生み出されている状況は考えておくべきだろう

(評価:★5)

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