ファッション･デザイナーの服の材料のために誘拐された子犬たちの脱走を描いたコメディ映画｡『101匹ワンちゃん』の実写化｡

単純に見ると『大脱走』などにある集団脱映画で､内容的にも同じディズニーの『トイ･ストーリー』で隣家から脱出シーンと似ている｡

動物映画にしては珍しく大量の子犬を登場させているわけだが､どの子犬もちゃんと活躍が均等に与えられてる感じで､子犬の使い方はうまい方だと思う｡クルエラ役グレン･クローズの怪演もところどころで映画に緊張感を与えている｡

ただ､ラストでロジャーとアニタが盗まれた101匹の子犬を全て引き取るというのは子供向け映画だとしても､現実離れしすぎ｡一応､資金面ではロジャーの製作したゲームが大当たりして費用を賄えたみたいなシーンはあるがメイドも含めた三人だけで101匹の子犬のケアを全て補えるのかも疑問｡それと､アニタがダルメシアンの毛皮でイメージした服をデザインしたシーンがあるが､仮にもペットを飼っているのに､飼い犬と同じ種類の犬の毛皮を想定してデザインを描いてしまうアニタは本当にペットを愛しているのか疑問に思ってしまう｡