[コメント] 伝説巨神イデオン 発動篇(1982/日)
・・・(絶句)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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人々が凄まじい勢いで遠ざかっていくのを、ただ、ただ手を拱いて見送るばかり。たとえ何か言葉を発せたところで、もはや彼らの耳には到底何も届かないだろう。絶望的なまでのハッピーエンドと言いたい。
あらすじだけ追えば何やら新手の宗教ビデオみたいな匂いもするけど、破滅を意識しながら淘汰の道へと憑き進んでいく姿が、まるで何かに憑かれたかのような凄まじい筆致で描かれていく。内容がどうこう言うよりも、何よりもその凄まじさが「他者」の介入を完璧に拒んでいる。もはや「自我」が発する言葉が何の価値があるのだろうという無力感。その作り手側の頑なさがこの映画の中の「イデ」という名の意思の届かない大きな存在にすり替わって、はじめてとてつもない遣り切れなさを味わう。冷静に考えるとそんな気がする。
・・・ともあれ、部屋でぬくぬくゴロゴロしながら、マッタリ見るもんじゃありませんでした。大反省。
(2005/05/10)
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