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[コメント] クレヨンしんちゃん 爆発! 温泉わくわく大決戦(1999/日)

よもやショーン=コネリーも、一緒に温泉入った人間が「ぞうさん」やるとは思ってなかったでしょう。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 本作は原恵一監督による三作目の作品で、不条理さはますます増しており、その代わり話は他のシリーズと較べても遙かにしっかりしている(逆にしっかりしすぎてちょっと物足りない気もするが)。不条理と言えば、自分が風呂嫌いだからと言うだけの、あまりにも馬鹿馬鹿しい理由で温泉好きの人間を溺死させるためだけに地球を温泉に沈めてしまおうとする敵とか、政府の諜報組織のはずなのに、やってることは温泉の管理だけという“温泉Gメン”なる組織とか(そういや、先日問題を起こした白骨温泉には温泉Gメンは入らなかったのか?)、もちろん“金の魂の湯”というネーミングとか、後半は超人家族対巨大ロボとの戦いに持って行くとか、不条理さは輪をかけてすさまじい。

 設定が無茶苦茶な代わりか、この話では終始一貫して誰も突出することなく、野原一家の物語になってる。家族を単位とするのは原監督の特徴なんだが、今回は暴れるべきのしんのすけがすっかりおとなしくなってしまった分、展開が単調になってしまったのは残念なところ。最後の温泉パワーでの野原一家集結も、ちょっとありきたりかな?

 それでもYUZAMEの巨大ロボット登場シーンなんかは伊福部マーチが鳴り響き、戦車との対決シーンはそのまんま後期の昭和ゴジラ的演出がなされているのが嬉しいところ(いや構図は本当にそのまんまだから、よく勉強されてらっしゃる)。それで隊長の一言「自衛隊に入って良かっただろ?」の一言は、ゴジラ好きとしては、あれだけでも充分燃えるよ。

 それはそうと一言言わせてもらうと、途中のアスレチックは完全に「幼児虐待」だよ。よく映倫OKしたな。

(評価:★3)

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