[コメント] ロブ・ロイ ロマンに生きた男(1995/米)
ティム・ロスによる、中世ヨーロッパコスプレ悪役3部作(づん、勝手に命名)のうちの1作(他は『ヤング・ブラッド』と『宮廷料理人ヴァテール』)。悪役っぷり、主役の食いっぷりはダントツですね。Reviewはティム・ロスという役者の魅力について。
ティム・ロスという役者は、私が過去最高にのめり込んでしまった役者です。その訳がこの映画でなんとなく分かった気がするんです。
この映画でのティムの役は冷酷で残忍な悪。憎らしいくらいにムカツク男を演じています。そして子供の教育にはあまり良くないと思われるほどの完全なる勧善懲悪映画。それなのに…それなのに、悪を倒してあースッキリ!ってならないんだねこれが。そこ!それこそが私の愛すべきティム・ロスの魅力なんです。
彼は常に対極にあるべき要素をどちらも備えているんです。
クールなのにキュート。
冷酷なのに滑稽。
残忍なのに愛しい。
そう!これこそがティムの魅力なんです。無表情の奥に潜む陰り。悪の奥に潜む人間味。それらが「単なる悪」を「意味のある悪」にしているんだと思うのです。彼はこれまでも殺人鬼、殺し屋といった数々の悪役をこなしてきていますが、どれもこれも心底憎める悪ではないのです。そこに潜む「何か」の存在を、観ている人に意識させるんですね。だから単なる勧善懲悪に終わらない。結果、悪役のオファーが多くなる。・・・って事でいいですか?(誰に聞いてんだよ)ティムってやっぱりクール!
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