過去の東宝特撮作品に比べるとストーリーがかなり安っぽい印象｡

しかし､特撮の出来はかなりよく､特に終盤の敵の宇宙船と轟天号とのバトルシーンや金星を装甲飛行車で探索するシーンの特撮がなかなか素晴らしかった｡敵の宇宙基地に主人公が乗り込むシーンでのアクションも出来は悪くない｡

ただ､ストーリーそのものが初めから説明不足なので今ひとつ盛り上がりに欠ける｡また､主人公の三好役の森田健作の演技力のなさが際立っていたのも気になる｡極論するとただセリフを喋っているだけという感じで主役のはずなのにほとんど地味な印象でしかなかった｡森田健作だけでなく他の出演者の演技もやや頼りなさを感じてしまった｡その分滝川役の池部良が演技面で映画を引っ張っていたように思う｡

総評としてはストーリー度外視で特撮部分だけで観ればそこそこ楽しめる映画であった｡