[コメント] 自転車泥棒(1948/伊)
正直なところ、見ていて非常にイライラしてしまいました。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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自転車を盗まれると仕事が出来なくなってしまうのは分かる。だから必死で自転車を探す気持ちも分かる。でもこの父親、「働く」という気持ちがちょっと弱い気がするんです。結局自転車を探す為に1日費やした訳ですが、その1日は仕事を休んだんでしょうか?どうせ休むなら自転車を貸してくれる人を探すとか、会社に徒歩でのポスター貼りを頼み込むとか、そいういうもうちょっと前向きな行動があっても良かったんじゃないかと思うんですよ。自転車を取り返したい気持ちは痛いほど分かるんだけど、同時に要領の悪さも感じてしまったんです。
でも彼のそういう部分までを非難してしまう事に抵抗を感じてしまうのも確か。そして何より、父親が盗みを働いた事よりも、父親の盗みの現場を見てしまった子供の心情を思うと、胸が潰れそうになります。自ら手を汚した本人よりも、子供が負った心の傷の方がずっと深いだろうし、その負い目により出来た父親の傷もまた深いと思う。物理的な痛みよりも心理的な痛みの方が癒えるのにも時間がかかるよね。めちゃくちゃイライラしたけど、やっぱり切ない。
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09.01.27記(09.01.22DVD鑑賞)
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