詐欺師の男の成長ドラマ｡

主人公の成長の描き方に優れているゲイリー･マーシャル監督らしく､この作品でも詐欺師として人を騙し続けていた男が郵便局に届けられた神様宛の手紙の願いを叶えていくうちに善意に目覚めていく姿を､楽しく爽やかに描いている｡

郵便局の仲間も適材適所で上手く活躍し､笑いの演出もテンポがよい｡終盤､逮捕された仲間をかばって自首したトムを救おうと郵便局の仲間が裁判で罪をかぶろうと自供するところはなかなか感動的｡

惜しむらくは､ヒロインのグロリアがあまり話の中心に入らず､トムとの絡みも少ないので､トムの人間味が映画の中で思ったよりも描ききれなかったところ｡