[コメント] テラコッタ・ウォリア/秦俑(1989/香港)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
詳しくない俺が言うのもなんだがマラソンにはペースというものがあって主に5kmの単位で目標タイムを設定する。各時間(オリンピック男子で5km15分)の目標タイムをキープすることによって最終的なトータル時間を叩き出そうという計算だ。だから序盤で尋常じゃないハイペースで先頭集団が走ると優勝候補だった選手が最後にへばって波乱が起きたりする。マラソンTV観戦が趣味の人は序盤に飛ばしたレース展開は「何かが起こる」と危惧するか或いはワクワクするはずだ。
さて、映画だって同じことが言える。恋愛物なら2時間10分(130分)を目標にするなら脚本家は以下の様に考えるはず
男女の生い立ちに各10分・・・時代背景に10分(計30分)
現状の恋人関係など状況説明10分・・・出会い、惹かれあう10分(50分)
男女の状況が変化する各10分・・・再び出会い、ますますラブラブ10分(80分)
邪魔を画策する許婚!10分・・・さらに燃え上がる二人。一線を超える。とりあえず10分(100分)
そんな時時代の荒波(事件)が二人を!15分(115分)
許婚が自分で作った罠の為に死ぬ。5分・・・完全に自由になった二人、回想シーンなど10分(130分)
・・・見る側だって無意識にこんなペース配分で見てるはずだ。 で、やっと本題。この映画、かなり変なペースで進む。冒頭に説明した マラソンに例えて言うなら
「最初猛ダッシュしたんでこりゃ持たないだろ、と思ったら案の定途中で 歩き出す始末。と思ったら又ダッシュ。これはオカシイと思ったらいきなり 選手交代・・・またダッシュかよ!な映画」
まるでTV特番で「素人ランナー3人で45kmを走破」みたいな。いずれにせよ むちゃくちゃなペース配分だったが感動のゴールであったことは確かだ(そ、そうか?) ちなみに肝心なストーリーの中核をダッシュで通過するのは勘弁して欲しい。 隣にバスガイドさんがいたから助かったけど。
あと出来れば最後は西暦4000年(2000年単位でコン・リーが生まれ変わるとして)位にして欲しかった。 ・・・火星に移住していた 人類はコン・リー含む偵察隊員に地球定期点検を命ずるが船は旧中国領土に緊急不時着。 途方に暮れているコン・リーのもとに「あの格好」のチャン・イーモウが 再びタトトトトトッと走りながら蜃気楼の彼方から現れるのだ! 迷惑かも〜
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