コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 獣人雪男(1955/日)

滅多に観ることが出来ない作品。というフィルターがあってようやく水準という感じだろうかな?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 実はあるルートでビデオが流れているという話は聞いたことがあるのだが、残念ながらそれを観ることは出来ず、残念な思いをしていたが、たまたま名画座で応永さている事を知り、何はともあれ行かねば!と言うことで拝見。

 なるほどこれがビデオ発売が無理ってのはよく分かった。実際この山奥の部落に住む人達は身体障害者が多く、骨格に異常がある住人がかなり画面に出てくるのは確か。わざわざここまで描く必要があったのか?と疑問を持つような描写だった(原作にも多少その描写はあったものの、ここまで描く必要性には疑問)。

 しかし、物語はそれが決してメインではなく、人間によって化け物とされている存在が、実は人間以上に親子の情愛を持っているという話で、後年『大巨獣ガッパ』(1967)で使われた設定を先取りしたような内容となっている。更に『大怪獣バラン』もここから発展したんだろうと思わせてくれる。

 ただ、設定がこなれているとは決して言えず、更に特撮以外の演出が、当時の映画水準に較べても明らかに落ちているのがなんとも。あの本田猪四郎が『ゴジラ』の後にこれを撮ったというのが残念だな。

 色々な意味で食い足り無さを感じてしまう。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。