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[コメント] ゴッド and モンスター(1998/米)

ヴィスコンティとパゾリーニのハザマで
ボイス母

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







生々しい、性への渇望を抱えた老人の姿に感服した。 若い頃は、「人は老人になれば性欲も衰えて、セックスナンカしないよ」と思っていたが、「実はソウでもない」

と、言うのが「大人になって知った事実」である。

その若者の裸体を見つめる老人の「すいたらしい眼差し」 スキさえあれば、パンツも脱がして、「美声年のチンチンを拝んでみたい」と身もだえる様子の、嬉しそうな事と言ったら!

なんとも「嬉しハズカシ」な老人の嬉々とした、それでいて、フラッシュバックをキッカケとして老人特有のメランコリーに瞬時に陥る様子に、「あぁ、年をとるのってきっとこんな感じなんだろうなあ」と納得できた。

軍隊時代のエピソードがモット欲しかった気がした。 ジミーがスケッチをしていると、「キミの絵はとても素敵だね」と話しかけてくるキッカケとか。

とても美しい哀しいエピソードなので、「何がキッカケで彼を好きになったのか」をもっと知りたかった。

庭師が脱ぐ気になったキッカケは完璧に自然であった。 なかなか、男と女でも、ここまで素直に「じゃあ、一肌脱ぎましょう」という気持ちになれない。 ソレをコレだけ自然に見せられると言うことは、結構、この映画「やるなあ!」である。

メイドとの「家族同然の関係」もなかなかグー。 古女房然としたメイド。ホントは彼女も一緒に年をとりたかったに違いない。

(評価:★4)

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