[コメント] 荒野のダッチワイフ(1967/日)
「似たりよったりの虫ケラ!」
噂にたがわぬカルト作。タイトルだけ見るとまんま<映画秘宝>だけど、これは意外とB級ぽくない正統アバンギャルド。
オープニングとエンディングの迷宮案内がシュールでかっこいい! 山下洋輔のフリージャズをバックに、荒地のど真ん中でいきなり黒電話のベルが鳴るとこなんかすごい。
中盤はハードボイルドな復讐話になるのだが、「イノセンス」でも思ったけど、男はいきがるほどに幼児化するというか、「オレ」「ダチ」「スケ」「〜だぜ」やかっこつけたキメぜりふを連発するほどに男の弱さが透けて見える。裸体さらした女の前ではそんな強がりも一瞬にして負けてしまう。男が弱い生き物だってのは充分にわかっているので、もっと本当のクールを見せて欲しかった気もする。 野郎どもの長い能書き聞くよりは、規制がなければもっと「肉弾」な裸体が見たかった。
若かりし山本昌平が仇の役でクールな怪しさ全開。麿赤児も一味のヒットマン役で出てた。スキンヘッドだが若い!
なんか時代の空気というかいまどきにはないエネルギーをビンビン感じましたね。
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