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[コメント] シベリアの理髪師(1999/仏=露=伊=チェコ)

もともとフィガロ三部作はコメディだし。ミハルコフ的に、ロシア的にオペラすると、こうなるのでしょう。
SUM

**ネタバレ注意**
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タイトルは、やっぱり「セビリアの理髪師」とひっかけてるんでしょう。セビリアの理髪師であるフィガロをめぐるコメディ芝居フィガロ三部作の第1作目「セビリアの理髪師」(のオペラ化はロッシーニが一番有名)。第2作目の「フィガロの結婚」で一番有名なのはモーツァルトで、モーツァルトのこの作品が二人を結びつける。フィガロ三部作の三作目の内容は知らないが、最初の二作は、いずれも入り組んだ男女関係をめぐって起こるドタバタで、この映画もそうといえばそうだ。 「フィガロの結婚」的なものをミハルコフがやるとこうなるのだろうか。

「黒い瞳」も国をまたいだ恋の物語だった。そちらではロシアをずいぶん皮肉っていたような気がするが、こちらはソ連以前の「よきロシア」を思わせる映画であったとロシアで大ヒットになってミハルコフは大統領候補の呼び声までいただいたとか。 シベリアといえば、どうしてもソ連時代の犯罪者収容を連想してしまうが、この映画では、それを思えばずいぶん短く出てしまう。そもそもあれだけの罪を犯したことになっていて死刑じゃないだけでも驚きだが、ロシア帝国はそれだけ寛大だったのだろうか?だとすれば、ソ連時代と比較してロシア人がノスタルジーを感じるのもわかるような気がするけれども。

(評価:★4)

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