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[コメント] 楽園をください(1999/米)

なんと美しく力強いドラマ!様々な葛藤を描きつつも希望を中心に添える監督の姿勢に感動!何10年か経った時に「俺達の時代の‘名作’とはコレだ」と誇りたい作品。不評の邦題も案外好きです。
HW

個人的に、『プライベート・ライアン』以降の戦争映画のスタイルに嫌気が差していたのだが、この作品にはあれらとは全く違う方向性が感じられて大変良かった。難しい事は良く分からんし、ああいうのが重要なのも理解はするが、感覚的に何故だかこちらの方が信頼出来る。

「自由・平等の価値観を教え広める」との名分の下に繰り返される「アメリカ化」戦争の原点は南北戦争にあるのでは?という監督の考えにも納得させられる。同時に、いくら南部男の精神を謳い共に戦ってもよそ者としか扱われぬ主人公を通して見える偏狭ナショナリズムの欠陥など、色々考えさせられるものがあった。

結構長いのだが、気持ち良く最後まで見れ、後味も非常に良かった。アン・リー監督には手腕への賛嘆のみならずの好感を抱いてしまう。素直にもっと多くの方に見てもらいたいです、この作品は。是非!

(評価:★5)

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