[コメント] 夜叉ヶ池(1979/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
本作の最大特徴としては、メインヒロインの白雪姫=百合に女性ではなく女形の坂東玉三郎が用いられていると言うこと。これがどうか?と言われると、何ともかんとも。舞台俳優としての玉三郎は良いんだろうけど、映画になると、立ち居振る舞いが全く異なるし、何よりあの声では男丸わかりだからなあ。そもそも女形は“見立て”として女性となる。ところが映画の場合、それはリアリティにはならず、男が女の真似をしているとしか見えなくなってしまうものだから(時代が変われば、男は男のままヒロインが演じられるんだろうけど)。
特に本作を観たのが私がまだ子供の頃だったので、目を丸くした記憶があった。勿論坂東玉三郎という存在も知らなかったし、女形などというものが理解出来る歳でもなし。親に「なんで男の人が女の人の役をやってるの?」と聞いて閉口された記憶があり。
物語はともかくとして、演出部分は素晴らしいところと酷いところが混在してる。色々文句はあるものの、合成や着ぐるみ特撮部分などは、普通の邦画の中にこういうのが入っていると大変嬉しいのだが、問題は演技の仕方がモロ舞台風なため、大変嘘くさくなってしまったという点。映画的リアリティと舞台のリアリティは異なっているのだが、それを敢えて舞台寄りに持って行ったのは玉三郎の個性を活かそうとした結果だろうが、明らかにそれは雰囲気を崩してしまっていた。
ラスト部分のスペクタクルは確かに凄かった。しかし突然どこぞの大瀑布のところに飛んでいっての合成は流石に強引すぎ。流石矢島信男と言うべきか。あれには流石に唖然と出来る。
ちなみに一応本作は映画だが、公開期間がとても短く、テレビ放映も一回されただけという、結構貴重な作品らしい。たまたま子供時代テレビで観られた私は運が良かったのかな?
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