[コメント] バンパイアハンターD(2000/日=香港)
映画を見終った人むけのレビューです。
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吸血鬼と人間のハーフのヴァンパイア・ハンターの男の活躍を描いたアニメ映画。菊地秀行の『吸血鬼ハンターD』のシリーズ3作目である「D-妖殺行」を原作としている。
製作は日本だがセリフは英語。
設定は『ブレイド』を彷彿とさせるが、シェイクスピア劇にヴァンパイア映画の要素を加えたような、独特な世界観。よくあるヴァンパイアアクション映画とは一線を画し、狼男や木の怪物の登場など、かなり風変わりだった。
アクションシーンも先端が杭になっているハンマーや連射できるボウガン、武器になるマント等の特殊武器、敵や見方が使う特殊能力などの演出はなかなか見物。
ただ、キャラ設定は、どのキャラも過去の日本のアニメのキャラの要素をゴチャゴチャに混ぜた感があるのが残念。
それとこの映画、説明不足な点が多い。主人公Dの生い立ちとか、Dにとり憑いている悪魔の正体など説明不足な部分も目立つ。Dがヴァンパイアのマイエルにさらわれた娘シャーロットを救い出そうという展開が殆んどおざなりなのもテーマを曖昧とさせた。
後、この映画に出てくるキャラは性格的にもつかみどころがあまりない上に、行動にも突っ込み所があるため、ちょっと感情移入しにくい。
特にレイラの仲間、マーカス兄弟はヴァンパイアハンターとしてベテランの割に、敵の罠に簡単に嵌まるし、ラストでも敵の城で死んだはずの仲間二人が棺から出てくるのだが、当然、敵の陣地にいるのだから罠に決まっているのに、なんの警戒もせずに近寄るのは軽率すぎ。このマーカス兄弟の3人の危機感がなさすぎで、正直、かなり萎えた展開になる。
映画としてはマイエルのエピソードをもっとメインに描けば話としては引き込まれる物がもっとあったようにも思える。
予告編なんかではDがヴァンパイアともっと闘うのかと思ったが、ほとんどDには見せ場となるシーンはなく、本当にDが主人公の意味合いがあるのかと突っ込みたくなってしまった。
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