[コメント] 或る剣豪の生涯(1959/日)
文才豊かな三船敏郎ってミスキャスト!!・・・でもなかった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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どちらかと言うと「文<武」のイメージの強いオトコマエ三船敏郎が、文才豊かな武士を演じる。しかもブサ男という設定。(・・・)
付けっ鼻のブサい三船ちゃんが背中が痒くなるようなクサい台詞をサラサラと喋る、このある意味不気味な設定も最初のうちは笑える範疇なんだけれども、時間が経つにつれ、なんだか嫌な気分に陥ってしまうという。
そもそも朴訥とした真っ直ぐな男である三船ちゃんに道化(と言ってもいいような)役をさせるには無理が生じると思うんです。決して器用とは言えない彼が必死に道化の役を演じている姿を見ると、なんだか切なくなってしまうんです。十人槍のお揃いな赤い衣装も宝田明が着ればかっこよく見えるんだけど、付けっ鼻を付けた三船ちゃんが着ると、バカにされているような気にすらなってくる。悲しくなってくる。
また淡路恵子の狂女もすごく良かったんだけど、その存在は結局宙ぶらりんのままで、彼女もかわいそう。
けれどもラストは三船ちゃんの本領発揮と言った、もの悲しさを秘めた男らしい締めくくりで、少し救われた気がしました。
あの嫌味な付けっ鼻は本当どうかと思うけど(稲垣さん、なんで三船にあんな事させたんだろう…全くの謎)、文才に秀でたナイーブな男っていうのも三船ちゃん、なかなか様になってて良かった。
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09.11.09記(09.10.22DVD鑑賞)
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