兵士達の友情はもちろんすばらしいが，それよりも考えさせられたのは，後半，颯爽と登場する女性調査官（イ・ヨンエ）の行動。

ひたすら真実を追求していく彼女の行動は，世間の価値観から言えば間違いなく「正しい」のであるが，それゆえに，調査が核心に迫っていくにつれてじれったくなる。彼女が「正義」だと信じてとる行動が関係者を次々と不幸に陥れていくのは，何とも皮肉だ。

諺の「嘘も方便」ではないが，世の中には，知らない方が良い真実もあるし，そっとしておいた方が良いこともあるのだとつくづく感じた。