漫画でもテレビシリーズでも小さい頃からずっと慣れ親しんできた『ドラえもん』ですが，劇場版を観たのはこの作品が初めて。

結局，１時間半もの劇場版に仕立て上げるためには，夢と希望と愛と勇気のある壮大な物語にする必要があるのでしょうね。物語自体は『名探偵コナン』や『ポケットモンスター』と比べると，（説教臭さは別として）それなりに良くできていると思いますが，でもこれ，ドラえもんとのび太たちの物語にする必要があるんでしょうか。

ぐうたらで意気地なしで情けないけど，でもいいところもあって時折その良さが垣間見えるというのがのび太だと思うのですが，この作品ののび太はぜんぜん別人。ちょっと頼りないけど，なかなか勇気ある優等生に見え，最後まで違和感が拭えませんでした。