[コメント] 未来少年コナン(1979/日)
テレビアニメのシリーズを毎回楽しみに観ていたので,この映画化されたコナンには,正直言って子供ながらにがっかりした。映画版は,その時1回しか観ていないので,冷静に作品として評価できていないのかもしれないが,どう考えても3点がせいぜい。
アニメシリーズでは,終末感漂うインダストリアやのどかで平和なハイハーバーを舞台に,コナン・ラナ・ジムシー・ダイス・モンスリーなどの個性的なキャラクター達が時に明るく,時に悲壮感さえ漂わせて活躍したが,残念ながら2時間程度の内容では,それぞれの個性も活躍ももう一つ描き切れていなかったと思う。
それに,研ナオコの主題歌もそれなりに味があったとは思うが,テレビシリーズを見慣れた立場からみたら,やはりミスマッチだったと思う。
なお,ヒットしたテレビアニメやドラマを映画化するのは昔からよくあるが,私の場合,どうしてもオリジナルの印象が強いため,たいてい評価としては映画よりオリジナルの方が高くなってしまう。
たぶん映画化する場合には大きく分けて,2通りあるのだと思う。一つは,この『未来少年コナン』や『宇宙戦艦ヤマト』のように長いシリーズのダイジェスト版にする場合。もう一つは,『ドラえもん』や『名探偵コナン』のように外伝・番外編的にオリジナル・ストーリーにする場合。このうち,比較的違和感がないのは後者だろう。
前者の中では,オリジナルシリーズの雰囲気を壊さずにわりと良くまとまっていたと思ったのは,『機動戦士ガンダム』の3部作。後者では,『名探偵コナン』の劇場版などは良くできていると思うが,『ドラえもん』や『ポケモン』などは,(出来自体は決して悪いとは思わないけど)劇場版に過度のスケールの大きさを求めすぎて,これもまたやや違和感があるものができてしまう。特に,普段だらしのないのび太が大冒険をしてしまうというのは,それはそれでいい話なのだが,何だかしっくり来ない気がする。
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