[コメント] グリッター・きらめきの向こうに(2001/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
歌姫と呼ばれるに至ったマライア・キャリーが主演し、自身の半生を辿る作品。
2001は映画史においていくつもの最低作品が出た年だが(恒例のラジー賞がこの年ほど楽しかった年はない。一例を挙げれば『パール・ハーバー』や『PLANET OF THE APES 猿の惑星』など)、デッドヒートの中で見事最低主演女優賞をもたらしたと言うだけでも充分だろう。
生きている人が自分自身を描く作品に出演するのは結構映画には多い。本作もマライアが自身役として出演しているが、しかし、本作の場合致命的に脚本が悪いのが問題。そもそも彼女の苦労話など、どこにでもありそうな、何という事もないもので、それを普通のサクセスストーリーに仕上げても退屈なだけ。
それをカバーするために歌のシーンが多々取り入れてあるのが唯一の売りなのだが、これだったらなにもこんな対策映画じゃなくて普通のPVで充分で、企画そのものに無理があったとしか思えない作りがなんとも。決して演技力がある訳でなし、ただ歌が上手いだけで、後は人任せと言った感じの物語は退屈なだけだった。
退屈なだけだったらまだいいんだけど、なんか観ていてイライラする作りは監督の責任か?なんか時間を無駄にした気分だ。
強いていえば、本作の作りは「私を見て」と言う構成なのだが、だったら単純に自分が出るのではなく、いかにそれが時代に合ったのか、そして他者から必要とされているのかと言うことをしっかり描く必要があったと思う。単純に本人が出て歌っていればそれで充分だとでも言うのだろうか?映画そのものをバカにしてるかのように感じるよ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。