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[コメント] 続・赤毛のアン アンの青春(1987/カナダ=米)

前作に比べ、キャラに厚みが出て、よりアンとのエピソードに深みが出た印象。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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赤毛のアン』の続編。

前作に比べ、登場人物に厚みが出て、アンとのエピソードもより深みが増してなかなか面白くなった。

前作の登場人物を前作の役者がそのまま演じているのでアンとの出会いによる変化が非常にわかりやすく表現されていて、役者の演技に関しては文句なし。

ストーリーもアンの成長が丁寧に描かれており、少女の頃の失敗をバネに必死で教師を続けるアンの姿には感動的な部分がある。今回はアンとプリンス・エドワード島の人々の掛け合いよりも、別の町に行ったアンとその町の人との交流をメインに描いていて、なんとなく『赤毛のアン』の続編というよりは番外編という感じがある。エピソード的には、プリングス一族と対立している町の人々をアンが来た事により徐々に変えてゆく感じで展開自体はよくある文芸ドラマっぽいが、やはりキャラの使い方や演出、役者の演技が素晴らしく前作での伏線をうまく生かしているので感動できる。

少し気になった点としては、モーガンがアンをどのあたりから本気で好きになったのかの説明が不十分で少し唐突な印象を受けた。他にもプリングス一族とは結局どうなったのかもあまり説明されてないのも気になった。

ギルバートとのエピソードは前作のようにアンとギルバートが近づくたびに何らかのエピソードのせいで一歩、後退する展開の繰り返しでやきもきさせた分ラストでの感動に繋がった。

三部作なのでこの作品でもまだアンとギルバートとの恋愛は思ったよりは描かれていないが、最終章の三部作目に期待。

役者としてはアン役ミーガン・フォローズは大人になっても少女の頃のドジっぷリが少し抜けきれないアンの微妙な成長具合を巧みに表現していて非常に素晴らしかった。マリラ役コリーン・デューハーストやギルバート役ジョナサン・クロンビー、ダイアナ役シュイラー・グラントを初めとする前作の出演者も個性が確立されていて実に良い演技をしていた。

ストーリー的には前作を見ていないとストーリーの把握に手間取るが、やはり続編としてはキャラの成長がしっかりと描かれているのでお勧めできる。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)甘崎庵[*]

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