ウソです。いつもベッドに入れば１分足らずで爆睡。

でも彼の気持ちは痛いほどわかる。自分は根っからのウソつきなんだもん。ウソをとり繕うためにまたウソをつく・・。まったく疲れるよ。できることなら正直一筋な真っ当人生を送ってみたい。パチーノの老境深まった表情にかなり同情してしまった。

老刑事の捜査と田舎町の大自然で、最近見た『プレッジ』と印象が似ている。だが、不条理感もさほど無く、『メメント』とも違ってかなり普通な人間ドラマ。オチも想像通りに落ちちゃったし。まあ、あそこまでは見ているこっちも『レクイエム・フォー・ドリーム』のような悪夢感だったので、最後で安堵感に包まれてほっとはするのだが。今となっては、やはり食い足りないという感触も残ってしまう。

ロビン・ウィリアムスの役のキャラ描写の浅さも一因だろう。演技の見せ場もあまり無くて彼が演じる必然性が薄い。

そして『メメント』と同様の、ほぼ全編にわたって流れ続ける音楽。ワンパターンじゃん。次もデビッド・ジュリアンと組んでまたおんなじだったら減点するぞ！

Ｍ．ナイト・シャマランの２作目を期待して見た時と一緒の、食い足りなさと満足感が交錯する後味でした。