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[コメント] ファム・ファタール(2002/仏)

ダイアモンドのように強く美しく、なれるはずもないガラス玉の脆く儚い純情。
Lostie

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







エル・スール −南−』が「南」そのものを描くのではなく、それを決して届かないものとして描いたように、『ファム・ファタール』も「運命の女」や「悪女」そのものを描いた映画ではない。それを演じることぐらいでしか自分を表現できず、でも決してそれにはなれない、かわいそうな女の映画なのではないかと思う。だからこそグッときた。アンジェリーナ・ジョリーには決してなれない(別になりたくもないだろうけど)レベッカ・ローミン・ステイモスと、ヒッチコックには決してなれない(なろうとしたことがあるのは間違いないだろうけど)ブライアン・デ・パルマのコラボレーション。だからこそハマった。

いや、いろんなツッコミどころがあるのはわかる。「ホテルの部屋でフロッピーを探すフリをしているバンデラスがどんどんお姉キャラになっていくのは何故?」とか、「それまで頑なにステイモスの乳首だけは映さんカメラワークだったのに川に落とされた時は思いっきり映すんかい」とか、「ステイモスが見た夢なのに他のヤツらまで完全に独立して動いてたやん」とかだろう。でもオレは生粋のデ・パルマニアだから、これらの疑問を完璧に解消する解説をもちろん用意しているよ。今はちょっと忙しいんで、また今度書くけど・・・。

(評価:★5)

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