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[コメント] フランケンシュタインの逆襲(1957/英)

モンスターの悲哀?そんなのどうでもいい!という割り切りの良さがハマーらしさ。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ハマーフィルムによるフランケンシュタイン作品の第一作で、本作の成功によってハマーはモンスター映画という独自の路線を走るようになる、記念すべきその第一作とも言える。

 メアリ・シェリー原作の映画化と言うよりは、かつてボリス・カーロフ主演で大成功を治めた『フランケンシュタイン』(1931)のリメイクに近く、可能な限り恐怖を演出しようとしている工夫が観られる。

 ここではモンスターを作り出してしまった人間や、モンスター自身の哀しみに全くスポットを当てず、単なるモンスター映画に仕上げてしまったのだが、猟奇的描写と問答無用のモンスターの恐ろしさを強調する事こそハマー作品の特徴であり、むしろその割り切り方が小気味よいくらい。

 本作ではハマーの看板スター、ピーター・カッシングがフランケンシュタイン男爵を、そしてクリストファー・リーがモンスター役を演じていて、これぞハマー!な配役が嬉しい。

(評価:★4)

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