[コメント] タキシード(2002/米)
スティーブン・スピルバーグ監督がオファーした割には、 製作にはタッチしてない。
まあいい。
ハリウッド製のジャッキー映画にしては面白い。
得意のカンフーの見せ場は少ないが、 ジャッキー・チェンにしか出来ないような見せ場がそれをカバーして、 従来のファンにも楽しめる内容になってる。
言うなれば次世代ジャッキー・チェンのハリウッドバージョンといったところか。
今回の出演で、 「CGを使わないジャッキー・チェンがついにCGに身売りか?」等と叩かれたが、 見るとそうではなかった。
ジェット・リーはCGやワイヤーを使ってアクションを見せ、 本来の持ち味であるカンフーは封印してるかのようだが、 今回のジャッキー・チェンはCGに頼るのではなく、 小道具のように利用してる感じ。
まあどこまでがCGでどこからがジャッキー・チェンのアクションか分からないのが不満だが・・・。
何より一番感じたのがジャッキー・チェンがカッコよくて面白い事。
最近のジャッキー・チェンは年齢相応にシリアス路線に転向したのか、 昔の拳法シリーズのようなコメディーではなくかなり重い。
しかも香港の中国返還後にハリウッド進出してからは、 ハリウッドが製作するとジャッキー・チェンが遠慮するのか、 アクションにキレがなく単なる冴えない東洋人という風にしか見えない。
ジャッキー・チェン主演のはずが実際はゲスト扱い、 相手の役の役者が実は主役、そんな感じ方すらある。
ところが今回はジャッキー・チェンが実際に主演してる。
しかも今回はハリウッド風に相手役が美人 (ハリウッド風にモデル出身の金髪美女を使ってジャッキー・チェンとのアンバランスも見せれば更に面白いと思った)。
ロマンスはなく(ジャッキー・チェンはキスシーンは撮らない事でも有名)、 コメディーのみな点がジャッキー・チェンらしさだが、 クライマックスではジャッキー・チェンに相応しいロマンスも用意してある(一瞬だが)。
更にはクレジットにこそ出てないが、 ジャッキー・チェンがアクション指導(武術指導ではない)もこなし、 今までのようなゲスト扱いではなく、 ジャッキー・チェンを一流のエンタテイナーとして迎えてるのが分かる。
ケビン・ドノバン監督はなんとこの作品で監督デビューとか。
無名ながらもやはり一流には一流が分かるらしい。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。