[コメント] 黄泉がえり(2002/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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死者が蘇って家族の元にやってくると言う設定だけ見て、最初ジャパニーズホラーのひとつの形だと思っていたのだが、意外にも物語は純粋な恋物語だった。
それは良いんだけど、なんかどこかで観たような…そう言えば大林宣彦監督の『あした』(1995)と良く似てるな。それにオチの付け方は『シックス・センス』(1999)からの影響も散見。そう言えば生前の姿のまま、つまりは生き残っている人の思いでの中にいるそのままの姿で出てくるというのは『惑星ソラリス』(1972)か。
死者が蘇って来るというのは人間の情緒に訴えるので、確かに感動的な作品にしやすいのかも知れないけど、ここまで元ネタそのまんまの作品を出されても、なんの感慨も覚えない。原作は知らないから何とも言えないけど、絶対狙いは違ってると思う。映像的に映えるからと言うだけでパクリを使ってるのでは無かろうか?と勘ぐりたくなった。はまれれば最高の作品になるんだろうけど、なんか主人公の草なぎの演技がどうにもわざとらしく、はまりこもうという気持ちを疎外してくれる。出来れば哀川翔をもっと出していた方が物語としても画面としても映えたんじゃないかな?下手にミステリー色を出してしまったことで、構成が変になってる。
それに画面映えなんだが、『あした』が絶妙のカメラアングルと主役達の表情と会話のタイミングでぐいぐい引っ張ってくれたのに対し、こちらは妙な派手さと、下手くそなCGでフォローするので、これもまたはまりきれない。最後の柴崎コオのコンサートも妙に長ったらく、わざとらしい演出が鼻についてしまった。
で、もう一つ。草なぎ扮する川田は、一体何を調査したんだ?
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