コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ファニーゲーム(1997/オーストリア)

笑うしかない。いや、笑うってもそう意味じゃないよ。。。間違えてもねこすけは非暴力主義(?)です。平和なハンサム(?)なクール(?)な少年です(謎) 2002年6月23日劇場鑑賞 限りなく5にちかい4点。 2002年2月22日追記
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







どうも、失礼なコメントすみませんm(__)m

いやいや、まったくもって、不愉快だ・・・、まるでこの映画のように・・・・

そう思った人!居るのかな?そんなに不愉快かな?むしろ笑ってしまった。

奥さんのスケスケの意味があるのかないのかわからないようなブラジャーと何か服を着ろって言われてきたのは、隙間だらけのセーター(?)だったりともうおかしいおかしい。

それと犯人二人の「劇場用映画にするには短すぎるだろ」だとか話してる会話に思わず笑ってしまい、「現実と虚構」について台詞で無駄に語るシーンまでも・・・。あぁなんというコメディ・・・・。面白すぎる。

ただ、ラストのオチというのか・・・読めてしまった。結局あの二人はそこら湖の周辺の家を殺しまわってたわけだろ?だから冒頭隣の家を訪ねたときあの人たちは機嫌が悪くてあの家族に対して冷たい反応だった。

さらにあのオープニング。

ピアニスト』を先に見ていたので、冒頭からクラシック流してて、「クラシックでオープニングとくるか・・・・」って思ってたらなんとイキナリハードロック???もう笑うしかありません(笑)

さらにあの巻き戻し。

奥さんがデブ男を射殺。そしてもう片方の男は「リモコン、リモコンはどこだ!」って必死に探して、「えっ?この状況で息子が撃たれた時についてたようにテレビの電源をいれるのか?」って思ったらなんと映画を巻き戻し。もう笑うしかないでしょ。意表をつかれました。

まぁそんなことは置いておいて。実にどろどろした映画だ。皆さんの言うように暴力を直接写さずに画面の外で写すので観客は想像する。

しかしどうだろう?それが何度もあると・・・。息子が撃たれてたシーンはかなりのもんだが、その後夫が撃たれるシーン。う〜ん、どうだろう?

あのシーンは微妙だな。写しても写さなくても観客は想像できるシーン(銃声一発で静かになるなんて、簡単に予想できる)。

俺だったら撃たれるシーンはこの映画同様写さずにその後犯人に肉片やら血が飛び散ってて・・・みたいな感じにするかな。

しかし中盤までは話の(映画の)凄さに圧倒されっぱなしだった。

そして息子が死んでから、脱出というところ・・・「あぁまた捕まってしまうんだろうな」って思ってたら案の定捕まってまた第二ラウンド。

ここまでくるともう、衝撃は薄れてしまっていた。う〜ん、確かに暴力を描いていて、もの凄い衝撃的な作品ではあるが・・・・後半少々失速した気がする・・・・。

しかし、それでもやはりこの映画は凄い!だから4点!

さて、あの犯人二人は一体なんだったのか?巻き戻し術など使ってみたりして、なぜ次々に「卵を・・・」を理由に人を殺していったのか?

それはこの映画が「衝撃的」なのではなく、あの犯人二人が「衝撃的」なのだ。

見た目は決して悪そうなやつではないが、どこかクサイ。なにか違う雰囲気をもっている。これをかもし出した役者(演出?)は見事だと思う。

しかしこの映画、確かに暴力の描き方とか凄いと思う。わざとカメラで写さずに想像させるなんて、そりゃ酷いよ。凄すぎ。

だけどそれ以上に映画が進むにツレこの犯人の正体がわかっていくと、キャッチフレーズの「人間が一番怖い」が読めてくる。

彼らはただ単に『ファニーゲーム』を楽しんでいるのだ。そとしか思えない。

暴力を見て、暴力をふるい、そして次のターゲットに変更。金など問題外。

彼らが要求するのは暴力に対して嫌がり、そして叫び声をあげ、そしていたぶり「楽しみ」殺すこと。

そんな彼らこそまさに「衝撃的」である。

ただ惜しいのは暴力を上手に、そして暴力をふるう側を上手に壮絶に描いてるのに、描き方が単調すぎではないだろうか?

いつもカメラの外の暴力。まぁ、俺もそれ以上の凄いものは思いつかないが、それを終始使ってしまっては、終盤は少し慣れがでてしまった。

しかしながらやはり「壮絶」・・・。

某映画雑誌の新作DVDの紹介のレビューで「救いようがない」だとか「不愉快」だとか書いてる記事があったが、この映画が不愉快なのは不愉快に作ったからだろ?

それもわからず(知らず)に見て「不愉快」だとかほざくな。

救いようがないからこの映画は成り立っている。もし救いがあったら、どこぞのホラー映画みたいにラストシーンは美しい朝日で終わらせるのか?

それで「エンターテイメント」になって、暴力を描いてないだろ。この最低のバッドエンドが真の暴力の象徴というか、この映画を悲惨にしてるんじゃないかな?

総合・・・4☆☆☆☆(限りなく5に近い)

――――追記

画面外で行われる暴力を想像し、そして見事なまでのバッドエンドに、笑えないギャグ。全てが冷たく凍りつくように我々平和なイキモノ=人間を想像の世界に引き込んでくる。

もう、何もいいません。5点に変更。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)nob[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。